地域交通のエキスパートを輩出する「やまのうち観光MaaS推進プロジェクト」
人材育成
長野県山ノ内町

山ノ内町の課題
山ノ内町はスノーモンキーや志賀高原スキー場など世界的な観光資源を有しますが、観光資源が町内に点在しているため回遊動線が組みにくい、来訪者に対する移動手段の情報発信が不足している、公共交通を設計・運営するノウハウが限られている、といった課題を抱えていました。
プロジェクトの取り組み
プロジェクトでは「知見の蓄積 → アイデア創出 → 取組具体化」の3ステップで進行しました。まず、国土交通省北陸信越運輸局による『観光地における地域交通の課題と現状』など専門家セミナーを開催し、全国事例や政策動向を学習(知見の蓄積)。次に、地元の交通・観光事業者や住民を招いたワークショップで、オンデマンド交通導入やデジタルチケット連携などのアイデアを検討(アイデア創出)。最後に協議会を組成し、翌年度に着手できる施策を優先順位と実行ロードマップとともに整理しました(取組具体化)。
成果と今後
● 実務者・研究者・行政が同じテーブルで議論することで、「観光動線と公共交通を同時に最適化する」方針が共有され、オンデマンド交通の実証・多言語モバイルチケットの試験導入など、具体的な推進プランを策定。
● 山ノ内町長・平澤岳氏は「町外の知恵と地元のアイデアを集めることで課題解決の道筋が見えた」と今後の体制整備に意欲を示し、国土交通省新倉孝礼課長も『観光と交通の関係者が連携する重要性』を強調しました。
● 次年度以降は、ワークショップで創出されたアイデアをベースにMaaS基盤の構築、デジタル周遊パスの開発、人材育成プログラムの継続実施を計画。交通と観光のクロスセクター連携を深化させ、持続可能な移動サービスの実装を目指します。





