青森県東通村でAIオンデマンド交通の実証運行を開始

地方自治体向けスーパーアプリ「パブテク」やAIを活用した行政支援ツール「パブテクAI行政」を開発・運営する株式会社パブリックテクノロジーズ（本社：東京都中央区、代表取締役社長 CEO：青木大和、以下「当社」）は、青森県東通村（以下、東通村）と連携し、国土交通省「交通空白解消等リ・デザイン全面展開プロジェクト」(*1)の「交通空白解消緊急対策事業」(*2)を活用したデマンド型交通の実証運行を2025年12月1日（月）より開始します。本事業は当社のAIオンデマンド配車基盤「パブテクAI配車」を用い、既存の泊線ルート上にある従来のバス停を乗降ポイントとして活用しながら、予約に応じて柔軟に運行する“路線バス連携型デマンド”として展開します。

（*1）https://kotsu-kuhaku.jp/

（*2）https://kotsu-kuhaku.jp/kotsu/

背景と課題

東通村では、路線バスの利用者が減少したことで事業者が運行を維持しにくくなり、減便が進んでいます。また、バス停間の距離が長い区間が多く、高齢者や自家用車を持たない住民にとって移動手段が限られていることが課題でした。

こうした状況を踏まえ、当社が単なるシステム提供にとどまらず、運行設計や地域調整、立ち上げ後の運用伴走まで一気通貫で支援できる点、将来的な複数地域の連携運用まで見据えた柔軟なアーキテクチャを提供できる点が高く評価され、「パブテクAI配車」の導入が決定しました。

本事業は、住民にとっては一日あたりの増便により通院・買い物の機会の拡大に、事業者にとっては予約時のみ運行する効率的な運用が可能となります。そして行政にとっては新たな交通モデルの実証を通じた、持続可能な自治体経営への布石となります。

本事業の特徴

本事業は、既存の「泊線」ルート上の既設バス停を乗降ポイントとして活用する、路線バス連携型デマンドです。対象は高齢者、買い物利用者、中高生の通学など幅広く、年末年始を除く毎日運行により確実性の高い生活交通を提供します。また、利用者の予約に応じて最適な配車・乗合いを自動化し、低需要時間帯でも必要便を確保しながら、運行側の負担を最小化。主体は東通村、運行は地元の泊観光・尻屋観光が担い、当社がAI配車システムの提供と運行設計・立ち上げ・伴走支援まで一気通貫でサポートします。

さらに、村内の交通空白地を段階的に縮小する計画のもと、予約運行を前提に効率化と持続可能性を両立。データに基づく需要の可視化・改善サイクルを通じて、将来的なドアツードア・ライドシェアへスムーズに拡張できる設計で持続可能な交通空白の解消を目指します。

「パブテクAI配車」とは

「パブテクAI配車」は、地方自治体向けスーパーアプリ「パブテク」に搭載されたAIオンデマンド型の配車機能です。利用者の予約に合わせて最適な車両・経路・乗合いを自動計算し、ドアツードア運行や路線不定期便の予約までを一つの基盤で柔軟に運用できます。予約はアプリ／コールセンターの双方に対応し、オペレーター向け管理ツールとドライバーアプリも備えることで、配車管理のDXと職員負担の軽減を実現します。

運行概要

今後の展望

当社は「Japanese Dynamism ―地域から世界へ、日本を躍動させる―」を掲げ、地域が秘めるポテンシャルを最大限に引き出す取り組みを進めています。本事業を通じて、住民の声に基づく運行設計とデータに基づく改善サイクルを回し、東通村に最適な持続可能な公共交通モデルの確立を目指します。得られた知見は、将来的なドアツードア・ライドシェアの導入や広域連携にも活かし、日本各地の交通空白解消に貢献してまいります。

当社は、日本各地の公共交通をデジタル技術で支え、拡張することで、誰もが安心して移動できる環境づくりを目指しています。本取り組みに関心をお寄せいただいた方は、下記までお問い合わせください。

info@pubtech.jp または https://www.public-technologies.com/contact