鹿児島県宇検村で公共ライドシェアの実証運行を開始
「パブテクAI配車」を活用し、宇検村内全域を対象に交通空白の解決を目指します

地方自治体向けスーパーアプリ「パブテク」やAIを活用した行政支援ツール「パブテクAI行政」を開発・運営する株式会社パブリックテクノロジーズ(本社:東京都中央区、代表取締役社長 CEO:青木大和、以下「当社」)は、鹿児島県宇検村と連携し、国土交通省「交通空白解消等リ・デザイン全面展開プロジェクト」(*1) の「交通空白」解消緊急対策事業(*2)を活用した公共ライドシェアを2025年10月1日(水)より開始します。本実証運行は、当社サービスの「パブテクAI配車」を用い、宇検村内全域を対象に実施。地域住民・交通事業者・行政職員が一体となって、地域の移動需要に即した持続可能な公共交通体制の構築に取り組みます。
(*2)https://kotsu-kuhaku.jp/kotsu/
背景と課題
鹿児島県宇検村では、これまで路線バスやグリーンスローモビリティ(*3)が村内外への移動支援を担ってきました。奄美大島の島内では、人口減少や高齢化の進行に伴い、バス路線の再編や休止や、運行範囲が縮小されている地域もあります。宇検村内でも、路線バスが時間帯によっては運行しておらず、時間帯による公共交通空白が存在しています。そのため地域住民の多様で柔軟な移動ニーズに対応することが難しく、利便性向上が大きな課題となっています。
このような課題の解決に向けて、当社は地域の実情や住民の声に耳を傾け、最適な交通サービスのあり方を地域とともに模索してきました。実際に現場を見て理解しようとする姿勢や、スタートアップならではの迅速かつ柔軟な対応、導入後も村民に継続的に利用される制度設計、など、単なるシステム提供にとどまらず積極的に伴走する姿勢が高く評価され、「パブテクAI配車」の導入が決定しました。宇検村のみなさまと地域に根ざした持続可能な交通サービスの実現を目指してまいります。
(*3)時速20km未満で公道を走ることができる電動車を活用した、地域の短距離移動サービスやその車両のこと。
本事業について
本事業は、2025年10月より村内全域を対象に公共ライドシェアの実証運行を開始予定です。高齢者をはじめとする移動困難者の方々にとって、日常生活に必要な移動手段の確保と外出機会の創出が重要なテーマとなる中、村主体で持続可能な公共交通を築くことを目指しています。住民意見を継続的に収集・分析し、運賃体系やダイヤ設定等の運用方針に速やかに反映できる運用体制を構築していることが特徴です。
今回の実証運行では、村内の地区内・地区間の移動を活性化させるために、利用しやすい料金体系を導入し、幅広い世代が気軽に利用できる環境を整えています。さらに、週1~2便の奄美市市街地(名瀬地区)への直行便も設定し、村外への移動手段の選択肢も幅広く整備しています。
「パブテクAI配車」とは
「パブテクAI配車」は、地方自治体向けスーパーアプリ「パブテク」に搭載されたAIオンデマンド型の配車機能です。利用者の予約に合わせて最適な車両・経路・乗合いを自動計算し、ドアツードア運行や路線不定期便の予約までを一つの基盤で柔軟に運用できます。予約はアプリ/コールセンターの双方に対応し、オペレーター向け管理ツールとドライバーアプリも備えることで、配車管理のDXと職員負担の軽減を実現します。


運行概要
実証期間 | 2025年10月1日(水)から2026年2月27日(金) |
運行日 | 月曜~土曜(祝日と年末年始を除く) |
利用料金 | 200円~(70歳以上および高校生の村民は無料) |
対象エリア | 村内全域+村外のバス停2か所 |
対象者 | 村民・帰省者・観光客を問わず、アプリ登録者全員 |
乗車方法 | 電話またはアプリで事前予約 |
今後の展望
当社は「Japanese Dynamism ―地域から世界へ、日本を躍動させる―」を掲げ、地域が秘めるポテンシャルを最大限に引き出す取り組みを進めています。宇検村との取り組みを通じて、地域住民の声に耳を傾け、より良い公共交通を提供できるようシステムやアプリケーションの最適化を進めると同時に、これまで当社で培った知見と技術、そして本実証運行から得られる新たな知見を活用し、日本全国の交通空白地域の解消に貢献できるよう、継続して尽力してまいります。
日本各地の公共交通をデジタル技術で支え、拡張することで、誰もが安心して移動できる環境づくりを目指しています。本取り組みに関心をお寄せいただいた方は、下記までお問い合わせください。
info@pubtech.jp または https://www.public-technologies.com/contact